サクラギの覚え書き

日常のこと

【筋少個人的ベスト5・1曲目】『トゥルー・ロマンス』

筋肉少女帯アルバム「ステーシーの美術」収録。作詞:大槻ケンヂ、作曲:本城聡章。4トラック目。おもちゃやめぐりの次に来る、本城さん作曲のブラスロック。東京スカパラダイスオーケストラが参加しています。ナムコのアトラクションのテーマ曲となったそう。
死んだはずの男がゾンビとなって蘇り、愛する恋人の元へ帰ってくる。「俺はもう一度君の背中にくちづけるため地獄から這上がったぜ、何か問題あるかよ?」「全然ないわ、わたしあなたを温めるために生まれて来たんだから、まるでノープロブレム!」死者と生者の垣根を越えて恋の元にひとつとなる二人の姿に村の長老はいたく感動、二人を祝し、村を挙げて祝いの宴が行われ、犬もネコも死者も生者も踊り明かし、そして幸せにくらしました。
本城さんの曲は好きな曲が多すぎて(おもちゃや、銀輪、ベティーも外しがたい…だから5曲じゃ足りないって)甲乙つけられないのですが、本城さんの明るいメロディとオーケンのストーリー的な歌詞が飛び抜けて「いかれた」化学反応を起こしていると感じるのでこの曲をセレクトしました。生成物質は「多幸感」です。死んで別れたけどほら、帰ってきたぜ! ゾンビだけど。何か問題あるかい? 全然ない!生も死も人とゾンビの垣根も別れの苦しみも何もかも超越してただ恋という繋がりのもとにひとつになる。そしてみな幸せに暮らしたのです。happily happily ever after
冷静に考えなくてもツッコミ所満点です。満点というか、もう笑うしかない状態です。でも、よくわかんないけど奇跡が起こり、異質ではあっても二人も皆も確かに幸せ。それでいいじゃない、何か問題がありますか? この絶対的な開き直りのまま完結するハッピーなおとぎ話。「そうだね、それでいいんだ」♪ラブゾンビーのコーラスに乗っていつしかあなたもニコニコと……。聴き出すとクセになる筋肉少女帯随一の合成麻薬ソングと言えましょう。こう書くとなんかジャンキーみたいですけども。
この曲は復活中野サンプラザライブでの1曲目として選ばれた曲です。バンド再生とかけた、とオーケンは話しています。DVDでも一曲目なわけで、筋肉少女帯の復活を象徴する記念すべき曲ともなりました。

ステーシーの美術

ステーシーの美術